Bertrand Lavier “Medley”
芸術の概念を覆した、実験的な作品群
Top Photo:BERTRAND LAVIER – MEDLEY/Exhibition view at Espace Louis Vuitton Tokyo (2018)
Courtesy of the artist and Fondation Louis Vuitton ©Adagp, Paris 2018.
Photo credits:Jérémie Souteyrat/Louis Vuitton
1980年代から90年代にかけてニューヨークを中心に広まった、作品のなかに過去の著名な作品を取り込む美術運動、アプロプリエーション(流用)・アート運動に強い影響力を与えた、
フランス人アーティストBertrand Lavierの個展が、エスパス ルイ・ヴィトン東京にて9月24日(月・祝)まで開催中。
本展は、フランス・パリにあるLOUIS VUITTON財団の美術館「フォンダシオン ルイ・ヴィトン」が所有するコレクションのうち未公開の作品を、世界各国のエスパス ルイ・ヴィトンで紹介するプロジェクト「Hors-Les-Murs(壁を越えて)」の一環として企画された。
LA BOCCA SUR ZANKER/2005年/Sofa on a freezer/©Adagp, Paris 2018
ATOMIUM, DETAIL N°10/2007年/Acrylic on aluminium/©Adagp, Paris 2018
EMPRESS OF INDIA II/2005年/Neon tubes/©Adagp, Paris 2018
伝統的な芸術様式を覆す作品を生み出したアーティスト、Bertrand Lavier。
絵画と彫刻、描写と抽象、生活と芸術の関係を考察するLavierのアプローチには、アーティストのMarcel Duchampに代表される既製品を用いるレディ・メイドの精神や、日用品などを被写体として描いたポップアートの大衆文化的イメージ、また廃棄物などを使って作品制作するヌーヴォー・レアリスムの手法の混合がみられる。
ペイントや、積み重ね、台座への設置、拡大、もしくは本来の芸術が持つ文脈からの隔離によりオブジェと化する彼の作品は、
自ら「シャンティエ(工場現場)」と好んで呼び、これはあえてオブジェを完成したものとみなさず、常に立ち戻って再び手を加える可能性を残していることを意味している。
また、Lavierはアート作品のみならず日常生活に馴染み深い物も同様に取り入れ、1980年代には、自身の「ファン・ゴッホ風」絵画テクニックを「介入」の手段として使い、あらゆる物も印象派絵画風の厚い絵の具の層で覆った作品を発表し、芸術界に大きな影響を与えた。
本展では、絶えず進化を続け、解釈、置き換え、転化の戦略を用いたユニークな作品7点が展示。
一見すると素材やテーマに統一性がないように見える作品からは、本人が構築し続ける思考やスタイルを汲み取ることができる。
芸術の解釈を揺るがし、逆説的で、極めて明確な視覚的インパクトを放つ実験的な作品を堪能して。
ESPACE LOUIS VUITTON TOKYO 03-5766-1094
【Bertrand Lavier “MEDLEY”】
DATE:9月24日(月・祝)まで開催中
TIME:12:00pm~8:00pm
PLACE:エスパス ルイ・ヴィトン東京
ADDRESS:東京都渋谷区神宮前5-7-5 ルイ・ヴィトン 表参道ビル7階
ADMISSION FREE
WEBSITE:www.espacelouisvuittontokyo.com/
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