LULA

Jamie Hawkesworth “Preston Bus Station”

Jamie Hawkesworth “Preston Bus Station”
プレストンのバスターミナルに宿る、ファッション写真の名手の原点

Top Photo:Jamie Hawkesworth, “Preston Bus Station”, 2011-2015, C-print, 34.8 x 27.9 cm © Jamie Hawkesworth / Courtesy of Taka Ishii Gallery Photography / Film

イギリス生まれのフォトグラファー Jamie Hawkesworthの個展「Preston Bus Station」が、タカ・イシイギャラリー フォトグラフィー/フィルムにて、8月31日(土)まで開催中。


「J.W.ANDERSON」や「LOEWE」、「ALEXANDER MCQUEEN」、「MIU MIU」など、名だたるブランドのキャンペーンフォトを撮影している、Jamie Hawkesworth。

2009年に卒業したセントラル・ランカシャー大学では当初、法科学・犯罪捜査学を専攻していたものの、授業の一環で取り組んだ模擬犯罪現場の証拠写真撮影を契機に写真に傾倒し、写真専攻へ転入。
その後、ドキュメンタリーフォトグラファーのもとでアシスタント経験を積み、スタイリストBenjamin Brunoとの出会いから、ファッションフォトグラファーとしての活動を開始した。

Hawkesworthは、数々のファッションブランドやエディトリアルを中心に、真摯な眼差しで捉えた独自のタイムレスな表現を展開し、世代を代表する写真家として高い評価を受けている。


Jamie Hawkesworth, “Preston Bus Station”, 2011-2015, C-print, 27.9 x 34.8 cm © Jamie Hawkesworth / Courtesy of Taka Ishii Gallery Photography / Film

日本初個展となる今展では、ブルータリズム様式建築のバスターミナルを行き交う若者たちを撮影したHawkesworthの処女作「Preston Bus Station」より、139点を展示。
複数の円が連なった構造のバスターミナルを巡りながら撮影を行った彼の動きを追体験するように、作品はギャラリースペース内で円を描くように配されている。

今作は、2011年、当時の写真の先生であったAdam Murrayと共に、イギリス北部の地方都市 プレストンのバスターミナルで若者のポートレートを撮影しながら過ごした2日間をきっかけに生まれたシリーズ。

数年後、バスターミナルの取り壊しの噂を耳にしたHawkesworthは、自身の原点と言うべき場所と再度向き合うべく、1ヶ月間バスターミナルでの撮影を行った。

多種多様な人々が集い、流れてゆく経由地点としてのバスターミナル内を、毎日朝8時から夜8時まで徘徊し、直感に委ね目に留まった人々を撮影した写真群には、被写体の個性を捉えた彼の実直な眼差しと、作家固有の光や色の受容表現が見て取れる。

その場に足を運び、目の前で起こっていることを受け入れ、自身がどのように反応するかを大切にするHawkesworthの姿勢は、力強いリアリティとして、以降の作品にも通底している。


流動的な空間の中で研ぎ澄まされた、光に対する感受性。
今日に続く、Hawkesworthの基盤を育んだ日々を辿って。


TAKA ISHII GALLERY PHOTOGRAPHY / FILM 03-5575-5004


【Jamie Hawkesworth “Preston Bus Station”】
DATE:8月31日(土)まで開催中 ※日曜、月曜、祝日休館
TIME:11:00am~7:00pm
PLACE:タカ・イシイギャラリー フォトグラフィー/フィルム
ADDRESS:東京都港区六本木5-17-1 AXISビル2F
ADMISSION FREE
WEBSITE:www.takaishiigallery.com

LATEST TOPICS

Advertisement