“Pénétrable BBL Bleu” by Jesús Rafael Soto
青色の集合体が織りなす、体験的な空間
Top Photo:
PENETRABLE BBL BLEU 1999年, ed. Avila 2007 PVC (ポリ塩化ビニル)、金属 ©Adagp, Paris 2018
今は亡きアーティスト Jesús Rafael Sotoによるインスタレーション「Pénétrable BBL Bleu」が、エスパス ルイ・ヴィトン東京にて5月12日(日)まで展示される。
キネティック彫刻や大規模なインスタレーションで知られる、ベネズエラ出身のアーティスト Jesús Rafael Soto。
Sotoは、戦後のフランスにてアバンギャルドモダニズムに傾倒し、キネティックアートの誕生に繋がった1955年の「Le Mouvement(運動)」展に関わるなど、抽象芸術界の一員として活動した。
彼の表現は、幾何学的形状と有機的形状の間で揺れ続け、やがて幾何学的な作品へと明確に回帰。
60年代後半には、知覚を揺さぶるような錯覚性を特徴とする作品群により、キネティックアートを牽引するアーティストとして高い評価を受けた。
また、すべての作品を通じて純粋な抽象性、色彩理論、そして背景と前景との間に働く力を表現しながら、Sotoは一貫してマルティプル(工業的に複数生産される作品)の問題、そして視覚的な動きを通して空間を変容させる可能性に関心を向けてきた。
© Adagp, Paris 2018. Photo credit : Jérémie Souteyrat / Louis Vuitton
© Adagp, Paris 2018. Photo credit : Jérémie Souteyrat / Louis Vuitton
© Adagp, Paris 2018. Photo credit : Jérémie Souteyrat / Louis Vuitton
© Adagp, Paris 2018. Photo credit : Jérémie Souteyrat / Louis Vuitton
本展は、フランク・ゲーリーの建築で知られるパリのFondation Louis Vuittonが所蔵する未公開のコレクションを、世界各地のエスパス ルイ・ヴィトンにて一般に公開する「Hors-Les-Murs(壁を越えて)」プログラムの第6弾として開催。
Sotoの代表的なシリーズ「Pénétrable」(浸透可能なるもの)より象徴的な作品「Pénétrable BBL Bleu」が展示される。
今シリーズの各作品は、何百もの細い垂直な棒を空間に吊り下げて作り上げた集合体からなるインスタレーション。
「知覚可能な空間の顕現」とSoto自らが形容したように、音(聴覚)を含むさまざまな知覚的体験が盛り込まれている。
それぞれの作品の形状や色の反復によって生じる動きの「印象」は、真の視覚的錯覚に取って代わられ、視覚的錯覚は作品の振動的・動的な衝撃を高めていき、オプアートからキネティックアートへと変遷する中で、最終的には芸術と鑑賞者との関係性さえも変容させていった。
鑑賞者に作品へ溶け込んでいくかのような体験を与える、青色の世界。
全身の感覚を研ぎ澄ませ、目に見えないものを感じてみて。
LOUIS VUITTON CLIENT SERVICE 0120-00-1854
【Jesús Rafael Soto “Pénétrable BBL Bleu”】
DATE:5月12日(日)まで開催中
TIME:12:00pm~8:00pm
PLACE:エスパス ルイ・ヴィトン東京
ADDRESS:東京都渋谷区神宮前5-7-5 ルイ・ヴィトン 表参道ビル7階
ADMISSION FREE
WEBSITE:www.espacelouisvuittontokyo.com
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