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The Organizations Supporting Emerging Designers No.2 – “NEWGEN” 2018AW

The Organizations Supporting Emerging Designers
No.2 - “NEWGEN” 2018AW

若き才能を輩出する、注目のファッションプロジェクトの今

60年代からユースカルチャーが栄え、流行の発信地と称される街、ロンドンには、若者が「定番を崩し、新しい風を巻き起こす」というフィロソフィーが根強く残っている。
世界最高峰の芸術を学べる大学も多く、若い才能を育成するのに長けたこの街を舞台に行われている支援プログラムに光を当てていきたい。

第2回目はBritish Fashion Councilが主催する「NEWGEN」と共に、編集部が注目する「RICHARD QUINN」をご紹介。

前回記事:No.1 – “Fashion East” 2018AW
www.lulamag.jp/fashion/the-organizations-supporting-emerging-designers/fashion-east-2018aw



No.2 – “NEWGEN” 2018AW

British Fashion councilが1993年に設立した支援プログラムで、故Alexander McQueen、Simone Rochaも「NEWGEN」出身のデザイナー。

前回紹介した「Fashion East」に比べると、もう少しキャリアのあるブランドのサポートをするのが目的で、応募資格はビジネスを始めて3年以内のブランドで、2店舗以上の卸先がある事が条件。
「Fashion East」と同様、選出されたブランドは1年間ビジネス面でのサポートが受けられる。

2017/18年には、「MOLLY GODDARD」や「RICHARD MALONE」、メンズウェアでは「KIKO KOSTADINOV」などファション好きにとっては耳馴染みのあるブランドが選出される中、
今期最も注目されたのは、クイーン・エリザベスから「第1回エリザベス女王2世ブリティッシュ・デザイン・アワード」を授与された「RICHARD QUINN」。

クイーンエリザベス2世がロンドンファッションウィークに来場する事は、長い歴史の中で初めての事。
ご高齢のため公務を軽減されている中でのサプライズ臨場は業界内外に関わらず話題騒然であった。


「RICHARD QUINN」-2018AW Collection





2016年セントラル・セント・マーチンズを卒業したばかりの弱冠28歳のデザイナーは、在学中からRaf Simons時代の「DIOR」クチュール部門や「SAVILE ROW」でインターンを経験を積み、その後「H&M AWARD」を受賞。
その優勝賞金を元に自らのプリントスタジオを設立。

サウスロンドンに位置するスタジオは、自分の為だけではなく“他のデザイナーも使えるように”と作られたもので、そのシェアする精神や、環境問題に対する考え方など、彼のアイデンティティも業界から高く評価されている。

2018年秋冬コレクションは彼にとって2シーズン目のコレクションであったが、エリザベス女王とファッション界の女王(米VOGUE編集長)のAnna Wintourをフロントロウに迎えロンドンファッションシーンの歴史に新しい一幕を刻んだ。








NEWGEN: www.britishfashioncouncil.co.uk/business-support-awards/NEWGEN

RICHARD QUINN: www.richardquinn.london/

  • Fashion
  • 05.Jun.2018
  • by Saori Yoshida

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